シネマ歌舞伎クラシック 二人椀久/年増
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『二人椀久』
廓情緒の賑やかさと狂乱する男の哀感が入り混じる名曲。四世雀右衛門、五世富十郎による極め付きの名舞踊。
大坂の豪商、椀屋久兵衛は傾城松山太夫に入れ込み、恋しさのあまり気が狂い、さまよい歩く日を送っていた。やるせなさに悶える椀久の夢枕に松山太夫が立ち、夢の世界で濃艶な色模様を繰り広げる―。
『年増』
芸者あがりの仇っぽい年増の踊りで、旦那との馴れ初めや恋敵との喧嘩の模様を演じます。七世芝翫の当たり役で、クドキや一人二役の仕方噺が見どころ。
浅草の隅田堤。花の盛りを過ぎた葉桜時の夕まぐれに、駕籠から現れた美しい年増。ほろ酔い気分で芸者であった頃の恋の楽しさを思い返し、のろ気を見せる艶姿―。